暦の上では「大寒」を迎えた今日、久々のUPになってしまいましたが、お元気でしょうか?
風邪やインフルエンザに罹っている方はいませんか? もし罹ってしまったら、
こんな世の中ですから(どんな?)、焦らずゆっくり自宅で養生し治してくださいね☆彡。
ownerは先月、クリスマスの日にサンタさんから予防接種をいただいたので大丈夫♪
(と言っても、今のところですが) でも、お正月に入りすぐ、病院に行かず看病することに^^;。
急な高熱(最高39.5℃)だったので、(自分も)感染してしまうのでは?、と思ったのですが、
こまめに消毒ウエットティッシュや手洗いをし、お互いマスクをするなど、考えられる予防
策で対応してみると、なんとか感染せずに無事任務(?)を終えることができました(嬉)。
ですので、今のところ元気でおります。ご安心ください^^。(心肺ぃぇ心配してない!?)
そんなこともあり、ホッとひと安心した先週はレンタルでTVドラマを7話も見てしまいました。
水曜日はレディース・デイや、15日は半額デイ・・・と特典てんこ盛りの週だったので、
つい沢山...アハッ^^;。それで、お借りしたものはと言いますと、ownerの大のお気に入り、
カナダのバイオ犯罪系(と言っても米国のようにドンパチはありません)ドラマ『Re:Genesis』
(バイオ犯罪捜査班)の、今回はseason 3をまとめて4本を”大人借り”してみました(笑)。
今回お借りした話(返却が遅れていて、まだ最初の6話が見れていません)は、全部で7話分。
これまで以上に興味をそそるものでした。なんと10話の少女の『処女懐胎』は日曜夜NHKで
も放映があった単位生殖のことでしたし、PCをダウンさせてしまう人工バクテリアも凄いですね。
それに、旧日本軍が独自開発した「風船爆弾」に積まれていた細菌兵器が今頃・・・何故?。
治療のために使ったウィルス。その勢いを抑えるために使った抗ウイルス剤の悪夢、等。
最後は「未来への警鐘」とありますが...いけないっ!お口にチャックでした(汗)
ん~心の中、またまた感染拡大中、病みつきです(熱が...)。カナダではどうやらseason 4が
放映されているようなので次回も楽しみにしております。ところで、いつ来日するんでしょ!?
今回はこのドラマから(たぶん)影響を受け、強く関心を持った英国発の1冊をお届けします。
― S U P E R B U G ―
by Geoffrey Cannon
院内感染MRSA、有益な腸内細菌を破壊する各種耐性菌(多剤耐性菌)
老人の結核を増加させる耐性結核菌、子供達に襲いかかる大腸菌変異株、
すべては抗生物質のご過用と誤用が生み出した、「超」細菌=スーパーバグによる。
パート1 盲目の信頼:医師と患者・・・のまとめ から
薬剤に対する私たちの信頼は、医師に特別な力を与え、私たちの病気と健康
について考え、すなわち病気であることと健康であることはどういうことなのか
という問いかけに大きな影響を与えている。抗生物質は実際危険であるが、
侵襲性細菌感染にとっては不可欠の治療法である。しかし、現実は秘薬として
の薬の神話とは非常に異なっている。抗生物質には多くの副作用があり、その
いくつかは治療対象となる病気と同じ病態を示す場合がある。抗生物質の危険
性の過大評価とそれらの利点の過大評価は、病院と一般診療所での不注意な
誤用を導く。さらに、偉大なる19世紀の伝染病の克服者としての抗生物質の歴
史上の名声は、確立されていないのである。
・・・2009/01/24追記
新しい聖職/不完全な薬/克服されていない伝染病
パート2 足踏み車上で:薬の時代・・・のまとめ から
抗生物質は現代の製薬会社と現代の医療従事者の名声を築いた。抗生物質が
出る前、製薬会社は小さなビジネスであった。第二次世界大戦後の「黄金時代」
において、特許によって保護された新しい抗生物質は工業の石油に相当するもの
であった。果てしない需要、広大な利益。抗生物質の熱狂的な商業開発によって、
企業はいくつかの小さな国々よりも年間多くのお金を得る個々の会社をもつ現在
多国籍巨大企業と呼ばれているものに変わってしまった。企業にとって、抗生物質
は夢の薬である。使われれば使われるほど、細菌はより耐性を生み出す。
したがって、企業は、そのうち効かなくなるずっと高価な製品を特許をとって販売
する・・・・。そして薬の足踏み車はどんどん速く回転していくのである。
・・・追記
バグと薬のABC/抗生物質の問題点/抗生物質の金脈を掘り当てる/
感染症ビジネス
パート3 バグ戦争:細菌はどのようにして健康を保ってくれるのか・・・のまとめ から
無数の細菌が私たちの皮膚と体内にすんでいる。これらは、
私たちと協調して進化してきたもので、消化器系と免疫系の
重要な部分となっており、ほとんどすべてが「味方の細菌叢(そう)」である。
それらは私たちの健康を保ち、身体の重要臓器を支え、事実上、重要臓器の
一つになっている微生物によって病気の進入から私たちを保護してくれる。
しかし、残念ながら、抗生物質は、例によって細菌が不潔な病気の原因である
と考えられていたときに開発された。 半世紀以上にわたって抗生物質を用いて
医師によって戦われた細菌戦争は、私たちを防御してくれる細菌を破壊し、
私たちをさらに病気に罹りやすくしているのである。
病気の病原微生物説/細菌とともに暮らす/ヒトの体内の生態学/
細菌をこっぱみじんにやっつける
パート4 現代の黙示録:抗生物質はどのようにして病気を生むのか・・・のまとめ から
抗生物質は危険な細菌感染に対する重要な治療法である一方、それらは誤用され
乱用され、医師たちは人の身体の生態系に対するこれらの強力な薬の副作用を
見逃す傾向にある。継続的な使用は、特に広域スペクトルの抗生物質の場合、
感染症だけでなく非感染症疾患にまで私たちを罹りやすくする。抗生物質は、耳、
鼻、喉、尿、女性の生殖管の病気といった多くの感染症、そしてさまざまな無能力に
させる非常にひどい腸疾患に私たちを罹らせる。最終的にはそれらはまた各種の
病気に対する免疫力を低下させる。どのくらいの病気が抗生物質によって部分的に
引き起こされているのか不明である。
・・・2009/01/22追記
女子と子供が先/腸管の菌交代/身体中が病気であると感じる/
自然の最悪の策略か
パート5 スーパーバグ:自然の報復・・・のまとめ から
薬剤耐性菌、すなわちスーパーバグとして知られているものは、病院、発展途上国、
酪農場のような人や動物の過密した環境で育てられる。そこから、それらは至る所へ
ひろがっていく。現代の病院は病原体の巣窟となり、ほとんどか実際すべての薬剤に
突然変異細菌耐性が侵入している。抗生物質の大混乱した過用と誤用は発展途上国
に住む人々の身体を危険にさらす。工場化した畜産は、非常に込み合った環境におい
て感染症の流行をくい止めるのに不可欠な抗生物質に依存しており、このようにして
育てられたスーパーバグはまた人の健康を脅かすものである。何度も何度も、微生物
学者たちは抗生物質の過用と誤用の危険性について警告してきた。これらの警告は
いまだに留意されていない。
・・・2009/01/22追記
バグは背後から襲う/感染症薬の耐性/第三世界における混沌/
動物の薬
パート6 結論
抗生物質との共存法
以上、ここまで 「超」細菌の報復―抗生物質がつくりだすスーパーバグ より引用
◆関連書籍
アメリカや日本は案外感染症に弱い...というようなことが書かれていました。
また、日本での抗菌薬・抗生物質などその過剰使用についても注意しています。
■
バイオテロと医師たち (集英社新書) 最上丈二
■
感染症外来の事件簿 岩田健太郎
実は上の『バイオテロと医師たち』を書いた医師の最上丈二氏と
この本を書いた岩田健太郎氏は同一人物。こちらの本の著書暦
に書いてありビックリ。比べて見たら出身地が一緒でした(苦笑)。
■
病原微生物の氾濫 アーノ・カーレン 訳: 長野敬 赤松眞紀
原著 『MAN AND MICROBES』
■
Re:Genesis 3 DVD-BOX
このドラマは「堅苦しくなく 楽しみながら学べるもの」として
ゲノム計画にも参加しているトロント大のアレッド・エドワーズ氏を
(カナダが誇る科学者だそうです)監修に迎え撮影に臨んでいます。
「細菌の培地にビール・・・まるで髪型を変えたアインシュタインさ」
とは、監督 ジョン・レキュィエ John L'Ecuryer 氏のお話。
典型的な学者タイプではないとのことなので、たぶん
NorBAC
(北アメリカバイオテクノロジー諮問委員会:もちろん架空)のボス
・ディビッドのキャラと重なる部分が大きいのでは。(女好き?!)
このドラマを見ていない日本の科学者でも、学会などで氏の口演を
聞いている方もいるのではないかと思われます。
* Aled Edward
Ontario Genomics Institute
Governmental website for educational purposes
そうそう、そう言えば明日21日の「そのとき歴史が動いた」(22時~)は天然痘、幕末の名医
といわれた緒方洪庵のお話ですね。Re:Genesis3では遺伝子操作された天然痘が関与します。
天然痘と言えば、牛。 久々にTVに浸かる日々が多くなりそうな2009年・丑年のようです(笑)。
◆ photo・・・昨年咳き込んだときに何故か処方されてしまった抗生物質と一緒に記念撮影(?)
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外はブルッと厳寒状態でも
こころはHOTにいきましょう^^
それにしても...Yes、We 寒!!